山とり爺さん 第1話

今日もお爺さんは、山とりに街へ出かけました。世間をパトロールし、「ちょっとおかしくね」と眉をひそめたり、「これはいいね」と褒め称える、そんな高踏的な振る舞いをルーティンとしているんだとさ…

私は、こういう奇を衒った打ち出し方には
鼻をつまんでしまいます。何屋さんか、わからないことで惹き付けようとする、心根に全く好感が持てません。
目立とうとする店舗デザインも、何なんでしょうか。本当、何屋さんかを突き止める意欲も湧きません。
さよなら!

口直しに、こんなお店なら、今度入ってみようかな、と思う事例です。
タイプフェイスとカラーリングが美しい。センスの良さが伝わってきます。「ミライザカ」のネーミングもサムシングエルスが感じられるし、登録商標と判子マークも効いています。
食べ物屋さんの看板はこうでなくちゃ、と思わせる、なかなかのデザインです。
もしかすると、このデザインモチーフの原型はどこかにありそうですし、唐揚げブームに乗る安直さも、「山とり爺さん」としてはケチをつけたいのですが、「岩手みちのく清流若鶏」という産地のこだわりには、唸ってしまいます。時代のツボをキッチリ押さえています。いいっすね!
(一昨日、この店の前を通ったら看板が消失していました!コロナに堪えきれなかったのか?残念!)

この階段を登るたびにニヤけてしまいます。私の印象記をわかりやすくするために、犯罪者の立場で述べてみましょう。
「警察さん、ありがとう。犯罪者の私まで貴い存在に敬って、『あなた』ではなく、わざわざ『貴方』としてくれて。しかも、みんな見ているんだ、みんなも覗いているよって、応援、激励までしてくれる、この駅は天国だね 」
まったく、今どきの警察は洒落てますね。

「答えは繕う」、なかなか名言です。政治家の答弁から、芸能人のスキャンダルの言い訳まで、繕いに満ちた答えはたびたび目にし耳にします。答え「を」ではなく答え「は」にするから「作ろう」ではなく、「繕う」に寄りがちになる気がします。また、なんでも平仮名にすれば易しくなるし優しくなる、という安易さに流れるからこうなるのです。
せっかくの漢字があるのに意味を軽んじる結果がこういうことを招きます。まあ「答えを作ろう」と変えたところで、何の変哲もないキャッチコピーであることがあらわになるだけですが…
しかし、ここを深読みしてみれば、「作ろう」と「繕う」とのダブルミーニングを意図していた、との解釈が成り立つなら、結構味が出てきます。それをめざしたとは感じられず「作ろう」を単にひらがなにしたと受けとるのは、サブコピーが平板過ぎるからでしょう。
●添削前
答えはつくろう。(意味=作ろう)
「まだ出ていない答えにITソリューションで挑む。」
●添削後
答えはつくろう。(意味=作ろう+繕う)
「間違えやすい答えにITソリューションで挑む。」
どうでしょうか。
いやいや、こんな姑息で曖昧なことはやめて、ズバリ「答えは繕う」にした方が切れ味が出てくるのではないか。人間の頭で考えるのでは間違えやすさが避けられないところを、ITソリでカッチリ答えを見出だすべきだ、という展開にするのです。
●再添削
答えは繕う。
「冷徹な答えを導くITソリューションで挑む。」
こうすれば、経営上層部らしい方のこわいぐらいのビジュアルとも連動して、浮世のしがらみや義理人情を排した、クールな解が得られる、そんな主張ができるのではないでしょうか。その場合は「Canon」ではなく「キャノン組」とすべきでしょうか。

冗談はさておき、マイケル・ポーター教授が採点したなら、製品や企業の競争優位が語られていないとして、合格点は与えないかもしれません。しかも、広告主は「キャノンマーケティングジャパングループ」となっています。マーケティングを標榜する組織がこの程度では、今をときめくJR品川駅という大舞台での表現競争が、切な過ぎませんか。本来ならキャノンのITソリューションの特長部分が語られて然るべきでしょう。競争他社もあるのでしょうから。そうすれば、商品告知を通じて企業広告にもなり得るでしょう。
(そもそも「ITソリューション」は具体的な商品をアピールしているのではなく、企業イメージを訴求しているだけかもしれませんが…)

広告制作のセオリーとして、対象商品の金額によって表現の軽重も考慮すべき、との指針があります。この考え方からすれば墓地や墓という高額な商品に、関西漫才のノリでの語呂合せなどは失笑ものです。
しかし、それほど目くじらをたてなくても
むしろスポンサーの鷹揚さ、寛大さにこそ、拍手を送るべきでしょうか。時代としては軽さにセンスが伴えば、必ずしもセオリーにとらわれることはないかもしれません。
ちよっと他の表現を考えてみましょう。
①存命のよい役者が浮かばないのですが…
キャラクターとして菅原文太を登場させます。キャッチコピーは
「俺の始末は俺がつける!」
②または、この霊苑とお寺さんのブランディングを期して…
養老孟司とお寺の住職さんとで紙上対談なんてのもあります。テーマは
「日本人の死生観」
「成仏への道」
などが考えられます。
③軽いノリでは
「あなたの魂の住所はお決まりですか」
なども…
どうでしょうか。

レターパックを使ったことありますか。
プラス(520円)とライト(370円)
の2種類があります。「郵政民営化」以降に出てきた商品サービスだと思っています。配達記録(今はない)や特定記録に替わって、便利で普及したのではないでしょうか。何となれば、追跡サービスができる
安心感と、郵便窓口に行かずともポスト投函でよいという便利さです。
個人ではなく商用利用が多いと思われます。ちょっと高めです。最初からB to Bを狙っていたのでしょう。
中途半端な民営化の中では、比較的ましな商品開発だったのではないか、と。郵便事業と保険事業を分けてしまったので、今では一括りでは言えないのですが、簡易保険の販売で醜聞ありましたよね。年賀状の廃棄はたまにニュースになることもあります。
しかし、わが国の郵便配達に対する信頼度は高いと思います。ほぼ間違いなく届いていると思っています。

ただ、レターパックについて、山とりジジイから注意をお伝えしておきましょう。レターパックプラスですが、「お手元までしっかりお届け」「受領印あり」とあるのですが、ここクセものです。
相手の人に渡すのですが、人がいないと渡さないのです。長旅などで長期不在だと、
一定期間を過ぎると自分の所にもどってきてしまいます。この点ではレターパックライトの方が、相手の郵便受けに配達されるので、そういうことはありません。
追跡サービスは、ネットで状況を閲覧できるしくみなのですが、これも、受取人の最寄り郵便局がいつ配達したかの日時と、「お届け先にお届け済み」という履歴が見られるだけです。「受取印取得時刻」の表現はありません。

「受領印あり」これは、もっとクセものというか、とんだクワセモノといえるぐらいです。これについては、写真の横浜港郵便局に乗り込んで局員に訊きました。
これは、 最寄りの配達局が受取人から受領印を取った、というだけです。郵便局が責任を持って配達したエビデンスとして判子ありますよ、というだけなのです。私が訊いたのは、その陰影を見せてくれるのか、その点です。つまり、こちらとしては、誰が受け取ってくれたのか、そこを知りたい、そのためのものではないのか、と思っているのです。私がしつこく詰め寄るので
上司か誰かに相談しに行っていましたが、
答えはNOでした。
こうも訊きました。もし裁判沙汰になり、その郵便物の受渡しが問題になった場合、
受取印を見せてくれるのか?答えは、馬鹿の一つ覚えのようにNOでした。しかし、
私はこれは建前の回答だと思っています。
実際の場合を、あらかじめには答えないのかも、とは思っています。ところが、この面倒臭い客の質問に最後に出てきたのは、
「警察から要請があれば見せます」ときた。これで、私もわかった気になれました。

なお、配達状況のネット閲覧は100日程度の期間だけです。郵便の送り手受け手が1年後にその配達事実が問題になるケースが発生しても後の祭りです。この点では、特定記録配達証明があるので使い分ける必要があるでしょう。ただし、特定記録配達証明も郵便局まで行って手続きしなければなりません。レターパックはコンビニでも売っていますし、それさえ手元にあれば
投函だけでいい、その簡便さは大きいと思います。

こうしてみると、私はライトの方が使い易い気がします。どちらも速達並みです。
しかし、個人利用で重さもなく、急がないなら、普通郵便140円で十分かと。ライトの370円も決して安くはない気がします。

最近、この告知を見かけるようになりました。3カ月ぐらい前に、ふと、パスモやスイカに回数券はないのか?と思った時がありました。京急で尋ねると、ない、との答えでした。そんな頃に、このJRの告知が目についたのでした。

私は、すぐに、これは回数券を廃止する企画とピンときました。
というより、もともとあったJRのポイントサービスに回数券を取り込む、といった方が実情に近いと思われます。でも、10回分の料金で11回乗れるおまけのありがたみはなくなりますよね。コロナで乗客数減になり、ケチリだしたのでしょうか。スイカ定期があるわけでから、10回分の料金で11回乗れるスイカ回数券は、すぐできるでしょう。山とりシジイとしては、ポイントに置き換えることはせずに、同一区間11回分を単純にスイカにすることを希望するものである。

JR東海さんは経営的に潤っている筈なのに、今年すでに紙の回数券は廃止したようです。JR東日本はまだあるようです。チケット業界の反対もあるらしいです。駅ナカビジネス(テナント業)でシコタマ儲かっているのに、算盤はじいて回数券止めないでほしいところです。
東武鉄道は9月30日で回数券を廃止しました。ポイントに替わるそうですが、東武のポイントサービス「トブポ」は最悪のネーミングですよね。おそらく「トッポ」は登録商標があったのかもしれません。)

今回の投稿記事の締めとして、この写真を選んでみました。
この方は、私の真向かいの座席にいたのですが、電車が駅に着いて降車側に立ったら
背中にこんなものがあったので、思わずほっこりしてしまいました。うっかり、この方に一声かけてしまいそうになり、抑えるのに必死でした。
当初はオリジナルのお手製バッグと思っていましたが、バッグなら内容物によって形が変わってしまうし、背負いにくくもなるので、バッグではないと思っています。手にバッグは持っているし、オリジナルぬいぐるみをどこかに届けるのかな、と想像しました。
いいっすね。ほぐれる❗️
(盗撮してすみません)