踊る禍いビジネス

─ワクチン音頭メイキングセオリー

加齢臭という言葉が定着してしまいましたが、私は解せない類いのひとつと思っています。資生堂が1999年にノネナールという物質を発表したことから始まっているようです。それ以前からニオイに対して過敏になった風潮が出ていたと思いますが、整髪料やスプレー等、無香料や無臭性の商品が席巻するようになっていきました。

時期と詳細について覚えていませんが、当時五木寛之氏がそんな事象を批評する言説に触れた記憶があります。潔癖であるあまりの脆弱さを指摘していた···いや、これは記憶がだいぶ薄くなってしまい、水の量が多すぎる水割りウイスキーのような観を呈するのでやめておきますが、水に流すには微妙に引っ掛かるものがあります。五木氏の言葉の方ではなく、資生堂が宣った加齢臭の方です。
これを、仮にマッチポンプマーケティングとでも言っておきましょう。負を指摘し、それを解消する製品を売りさばくというやり方です。一般的には、害毒を撒き散らす商品を売るわけではないので、何の咎(とが)もないことです。しかし、2018年に資生堂がストレス臭を公表する記事に出合った時は「来たぞ」と思いました。今のところストレス臭は普及に成功していないように思いますがどうでしょうか。それだけに、加齢臭のマッチポンプマーケティングの手法が際立って感じられるのです。

日本国のおよそ二千七百年の歩みの間に老化臭はずっと存在していたわけで、殊更に高齢者に偏向視点をもたらした面がありますが、そこで商売されることは何のコンプライアンス上の問題があるわけではなく、そこを問題視するかのような私の方が、加齢臭を発してますよと言われても仕方がないことではあります。

誰もが気になっていたニオイの成分を科学的に突き止め、名前を与え、その対策商品を展開する、こんな社会的貢献は歓迎されている以外の何物でもないでしょう。
この意味で、正確にはマッチポンプは当てはまらない言葉ではありますが、マッチポンプ的な構造があるのではないか、という気がします。この世に負はいくらでもあるわけで、この点ではマッチポンプマーケティングは必要な手法とも言えましょう。

踊ってるネ、あの子

「コロナ禍」という言葉もすっかり定着してしまいましたが、今は「ワクチン禍」のフェーズにあるように思います。ワクチンの安全性をめぐって大きな対立が発生しているからです。その安全性については神のみぞ知る領域のことになってしまいますが、私にはあやしいビジネスが、キレッキレッで踊っているかのようにも見えます。

それは、中国の武漢研究所から発生しました。しかし、それに関するアメリカの調査レポートの公表はバイデン大統領が抑え込んでいるとされます。その研究にはアメリカ自身が資金投下していたようで、アメリカの研究内容への関与しだいでは、マッチポンプが成立してしまう話なのでしょうか?得体の知れない疫病が出現しその後、WHOは「中国からの報告に基づいて」COVID-19と感染症名を決めた、とされています。(SARS-COV-2はその病原体名)

これは需要の発生を意味します。これが出てきた時、専門家や製薬会社は、SARSやMERSの頃から研究が為されていたらしいワクチンに思いが及んだことはたやすく想像できます。悉く動物実験で失敗した末に研究を中止したとはいえ、目前の喫緊の課題に対し時間のなさを思えば、これまでの研究実績は突然光輝くものとなったに違いありません。製薬メーカーは免責を得た上で、いよいよ人体実験に取り掛かる運びとなったわけです。このあたりの商品発売に至る安全性や効能研究の詳細は知る由もありませんが、一定の手続きを経て(*)、世界中に発生した需要に対して、メーカーサイドは色めき立ったことでしょう。一瞬にして地球規模のビッグマーケットが出現したわけですから。当然ユーザーサイドも両手を上げて歓迎したわけです。

ファイザー社もモデルナ社も幹部は昨年、自社株を売却していたということです。かつ、ファイザーのCEOは59歳で健康体だそうで、ワクチンを打たない意思を自ら公言しています。これは一体何を意味するのでしょうか。(こんな危ういビジネスが、今、進行中)

契機的にはユーザーオリエンテッドで始まった、というより消費者ニーズありきで始まった、とは言えると思います。ワクチン待望論が世に満ちていたことは間違いありません。一気にプロダクトアウトに邁進したように見えます。需要があるから供給が生ずるわけであり、消費者が製品の品質見極めに慎重であるような空気をを封じ、疑問をはさむ余地のない気分を演出し、過去のワクチンと変わらない体で、その購入は推進されています。
先日、公園で鳩を見ていたら気がつくことがありました。50羽程度の集団ですが、1羽の動きに引きずられるのです。1羽が餌に気づいて突進すると、他の鳩が一斉にそれを追いかけます。1羽が危険を察知して飛び立つと、他の鳩も一斉にそれに追随します。最初の鳩が本当に餌の在りかを見つけたかどうかの確認などなく、闇雲にというか、その1羽の動きに反射的に従っているように見えます。1羽がイノベーターであり、大半はアーリーアダプターとして従い、ラガードの2~3羽が我関せずと取り残される場合もあります。

君の魔力は10000ボルト

人間のワクチン接種行動も鳩と同じだ、と言いたいのではなく、このような鳩的な動きにもっていく、仕掛ける側の巧みさに用意周到さを感じます。ほぼ洗脳と言っていいかもしれません。呪術的なニオイさえ感じられます。
アメリカが接種を始めたら日本もやらなくちゃ、と思う。ここ無意識に進行します。
まるでアメリカ崇拝です。令和3年、2021年とは、まだ戦後といっていいでしょう。姿・形は日本人でも、GHQの遺伝子は政治家・官僚、学者、医療従事者に埋め込まれているのではないでしょうか?日本弱体化政策はガッツリ効いたままではないでしょうか。

社会学者の宮台真司氏は「日本は終わっている」と明言しています。状況はすでにその色合いが濃厚と感じざるを得ないとは思います。しかし、一抹の未練もないなら、そういうことを語ることすらしないのではないでしょうか。腐れ切った世相にカンフル剤を打ちたいということなのでしょうか。見た目には「ドスの効いた」「強面のする」氏特有のレトリックと映りますが、ファイザー社のワクチンほど需要があるようには感じられません。

情報ラガードの私にも、今回のワクチン供給に関して、ディープステートの関与や、Qアノンの情報が入ってくるようになりました。当然それはあることでしょう。50年前に読んだ「実存主義入門」(外国人著者名失念)という本では、人間の求めるものとして「富」、「名声」、「快楽」の三つをあげていました。われわれ一般人はその一つも入手できず、それを獲得した場合など想像しにくいのですが、そこを無理にイメージしてみることは、できないことではありません。もし「富」や「名声」を我が物としてしまったら、いろいろな意味での「快楽」、それはセクシャルな意味だけではなく、政治家もできない壮大な世界変更に欲情することはあり得ることでしょう。何も表舞台で行なうことはないわけで、むしろ裏側でこっそり仕掛けることに、触手が動くでしょう。陰謀論陰謀論と否定に走る人ほど、陰謀当事者に加担する構図になってしまいます。
そもそも武漢で起きたことが何だったのか。発生時からのマッチポンプが成立するかどうかはともかく、発生した状況にすかさず乗るというやり方でのなんらかの大きな変更を目論むことを、誰かがやっても不思議ではありません。
感染症発生とともに不安解消症候群が蔓延します。それはワクチンの供給先の確定を意味し、並行して、そこに利害や利権の連鎖が発生して、A国→B業界or b地域→C各個々人と繋がっていき見事に浸透します。 この意味では日本ほど同化させやすい国はないでしょう。

組のひと

反ワクチンの考え方も出てきますが、不安解消症候群に罹患した人々に付ける薬はなく、厚労省による一人2回国民の60~70%の接種推進がまかり通り、いつのまにか3回目も必要と、需要拡大強化施策が打たれます。感染症の広がりというより、ワクチンという医学を装った恐怖思想のマジックが、成功を納めつつあるように見えます。この一連の流れは、マッチポンプマーケティングの構造と重なっているように受けとれるのです。この意味で世界的なビジネスが成立するわけですが、恐怖という仕掛けが鳩たちを呼び寄せたかのようです。

問題はワクチンのリスクそのものに触れることは、それを声高に言うことは、別の軋轢を生むことに貢献し、いわゆる分断を醸成します。例えば、九州の一市議がチラシで中学生にそのリスク訴求をすると、それがけしからんという勢力が騒ぎ立てます。

また、「アメリカ通信」という世界情勢を地政学視点から解説する奥山氏と和田氏のネット番組がありますが、ある日の同番組で奥山氏が、ワクチンパスポートを作ることを推奨し、医療機関を逼迫させないことに協力しよう、という趣旨で呼び掛けていました。私は耳目を疑いました。私は、このことで、今までの数々の優れた情報と解説のこの番組が急速に色褪せていくのを確かに見た思いがしました。ワクチンに対する疑いを1ミリも持たない方が、世界のパワーバランスを解説している?悪政を棚上げして国民が医療機関に気を使う?いつの間にか、「アメ通」はお笑い地政学へと戦略転換をはじめているのかもしれません。
(民主主義にもとる番組の錯乱と、番組側と私との意見が対立してしまう図式の形成)

問題は、ある意味こちらの方が大きいと言えます。ワクチンに纏わる混乱と分断という構造の形成です。小屋で鶏たちが右往左往するかのようで、狭い日本国内の緩やかなまとまりが失われていくようです。

結局、鶏小屋の喧騒とは日本にヒビを入れることに寄与し平時の文化を破壊する、そういうベクトルを持っていると考えられます。目論んでいる者の意図は、実はこの辺にあるのではないか、とも思われます。少なくとも、不要不急の緊急事態宣言で、我国の経済は淀んだままであり、思想面と経済面の両面から弱体化は進行し、悪い方に寄りきれば仕掛人の思う壺です。

ほぼ戦争が進行中であり、かつてのアルビン・トフラー氏による21世紀のこんにちを予測した意味合いに関わらず、裏世界のある意味での「パワーシフト」という見方は今こそリアルに保持すべきでしょう。トフラー氏の指摘を正確に理解しているかは自信がありませんが、知識と情報を持つ顔の見えない輩が世界を動かしているイメージは、陰謀論などではなく至極当たり前のように思われます。

ワクチンを「禍いをもたらすビジネス」と捉える側面は、
①そのワクチン自体のリスク
(神または悪魔のみぞ知る領域)
②その是非をめぐってのリスク
(人間世界の派生領域)
とがあり、本稿ではビジネス的な構造から、後者をクローズアップしたいと思っているわけです。コロナ関連商材のメーカーやサプライヤーサイドは、今回莫大な利益をたらし込んでいます。
マイピュア上人

その一方で、「禍いを活用するビジネス」も台頭してきているように思います。鎌倉時代一遍上人が令和のこの世に現れているのです。疫病と宗教の関係は昔から言われています。もちろん、〇〇教といった外見ではなく、たとえば、説得力ある講演家や癒しのセミナー講師といったスタイルで現れ、コロナの時代の不安を解消し、講師の才能ある話術でしっかり、自分の仲間を育てていきます。ワクチン禍の裏世界の最新情報も駆使しYou Tube等の動画とともに、踊り念仏で知られる一遍上人の全国行脚よろしく各地を回り「布教」活動を展開します。これは、人心を魅了するキャラクターや、信者の魂を鷲づかみにする話し方等、特殊な才能が大きな要素のように思われます。根本的には、このコロナの不安時代のビジネスマーケットをきっちり見据えている着眼は、尋常の能力でできるものではありません。信奉者としてこんな世界に足を踏み入れたらどんなにか穏やかで、救いのある人生となることでしょう。

こういう活動は、救いのあることなので、
前向きに評価すべきでしょう。しかし、私は、誰かに信仰的にすがるのではなく、もうちょっと別のあり方を求めています。それはともかく、ワクチンの「禍いをもたらすビジネス」の一方で、「禍いを活用するビジネス」もある、と考えています。

ビジネスつまり、金儲けの側面で非難したいわけではありません。世の中を回すしくみとして機能しているわけであり、需要と供給の関係構図を確認したかったところです。したがって、アメリカの製薬企業を悪の張本人として糾弾するところに眼目があるわけではありません。

その上で、「富」も「名声」も成し遂げた誰かを明らかにできればとは思うものの、
事実そういう人間や組織があったところで、せいぜいネット界で暴かれるばかりで、表の世界に出てくることはないでしょう。すでに、利益享受者側でのワクチン情報非公開カルテルが結ばれているとも伝わります。着々と事は進められているのかもしれません。「周到な計画は陰謀を装う」これが私の感想です。

梅原猛氏によれば、「19世紀における最も
優れた哲学者はニーチェであり」とした上で、ニーチェは「強い絶対肯定の意志で生きる人間こそ超人であるとし」、「ニーチェの意志を絶対肯定する哲学は、ある意味で世界支配を目指すヨーロッパの文明にふさわしいものでもありました」と述べています。このようなエクリチュールに触れますと、実存主義的な個人の「快楽」欲求や、ビジネス的な金儲け動機を持ち出さなくても、人間の形而上的な思考として西洋哲学の遺伝子を持った方々は、世界的な現状変更を良かれとして普通にアクションに及ぶのではないか、などと思ってしまいます。

「現状変更」や「文化侵略」とは、すなわち戦争の言い換えに過ぎません。この意味では真に緊急事態であることを認識する、我国の牽引者は存在するのでしょうか?
(国会議員60人程度はワクチン不接種とも伝わります。これが事実なら救われるような気がします。)
そもそも根本的におかしい、あやしい事柄は三つあると考えています。

①病原体SARS-COV-2は病原体として医学的に未証明。WHOは中国の言われるままにCOVID-19感染症とした。
(コッホの四原則での証明者なし。武漢研究所の事故の実態は未究明)

②これに対応するとされる接種薬としてファイザーやモデルナ社等はmRNAワクチンを開発した。
(①の通り武漢で発生した感染症病原体の根本がそもそも不分明。にも関わらず何故ワクチン開発が可能なのか?それに関わる起源情報のリンクを下欄に貼付、ご参照)

③日本の新型コロナウイルス感染症の病原体は不明のまま、原体SARS-COV-2が引き起こす感染症COVID-19の予防接種薬として、上記二社のワクチン接種が日本国民の間に進行している。
(大橋名誉教授は、米国製薬会社のワクチン政策を推進している厚労省の法的根拠のなさ、すなわち予防接種法への病原体名不記載、事実上の違法行政を提訴した。)

以上の文脈は「陰謀論」の存在に加担しているように受け取られるかもしれませんが、結果としてそう思われるような構造があるのではないかと申し上げたいのです。
動機づけが点火されれば(マッチ)、利権と利害の連鎖として供給が成立する大きな流れ(ポンプ)と、それに纏わって発生しかつ派生する混乱に対し、「救済」に頼ることなく「理」と「智」で最適な対応を求める思考で、禍いビジネスの世をブレークスルーできないか、と思うのです。いま、わが国は危機的状況にあるようにも見え、国民も専門家も知識人も為政者も、日本人の民度がさらされているような気がします。

ちろん、一部の、強烈な情報発信を行なったり、司法的手続きに訴えたり、「気づいている人々」の動きが希望と言えます。
「火のない所に煙はたたない」なら、火を点けた輩に負けることなく、煙に巻かれず惑わされず、一人一人が覚醒すべき時ではないかと考えるものです。


*英国の世界史上初の医薬品規制庁「MHRA」がmRNAワクチン(COVID-19対応ワクチン)の使用を承認した。