本日の日本

スターバックスタリーズに入ると「本日のコーヒー」というメニューがあります。「本日のコーヒーって何ですか?」と訊くと「はい、本日はグァテマラになっております」と返ってきました。
「いやいや、そうではなくて、そもそも本日のコーヒーって何ですか?とお訊ねしています」と訊き直してはいるものの、実はまともな返答があるとは思っていません。傍目には、意地悪な客でしかないでしょう。建前の答えでいいので、スパッと答えてくれたら、拍手したいという気持ちはあるのですが…
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おそらく他のカフェでのブレンドコーヒーにあたるものが「本日のコーヒー」であろうと思われます。もちろん味のことではありません。私は提供者(企業)側主導にしているこのネーミングのあり方に企業の意志を感じます。

当店は年中安定したコーヒーの味わいをお届けいたします、ブレンドコーヒーの側には、そういった考え方が感じられます。一方「本日のコーヒー」の側には、その時どきに当店がおすすめする銘柄の豆で提供いたします、そんな考えが推測されます。

ここはあえて言えばのことですが、ブレンドコーヒーは品質を安定させ、顧客に変わらぬ味わいを提供するために努力する行き方であるのに対して、「本日のコーヒー」は顧客以前に当店が自信をもって提供するものをお届けします、それがイヤなら他の銘柄や他のカフェをお選びください、と語っているように思われます。

実際のところはわからないのですが、少なくとも「本日のコーヒー」の側は、豆を選択する主導権を予め織り込んでいる点が、経営として意志的と感じます。私は今、「本日のコーヒー」における意志をとても重要なこととして見ています。お客様志向ありき、顧客第一主義、こんな考え方がこの国を歪めているように思えてなりません。

といって私はスターバックスを礼讃しているわけではありません。他の回のコラムで触れましたので繰り返しませんが、むしろ逆です。有りがちな例のひとつで、イメージだけでスタバを脳天気に受け入れる日本人の方がどうかしています。ディーン&デルーカ(*)についても同じです。取り憑かれたかのように猫も杓子も競い持つ。米国文化イメージに踊らされるだけで、いったい、自分はあるのかと言いたくなってきます。いわば、電池が切れるまで踊り続ける玩具の人形のように、ひたすら欣喜雀躍しています。企業側にすればまんまと成功となります。
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バイデンで世界は滅ぶ?

アメリカ大統領選において現トランプ大統領の劣勢が伝わってきます。ここ数日暗澹たる思いで過ごしています。中国共産党の蛮行に対し、せっかくトランプ氏が楔を打ち始めたところなのに、バイデンでは、元の木阿弥になってしまいかねません。
そもそも認知症の疑いの議員を大統領に選ぶアメリカ人って何なの、という以前に、候補者として立てることが狂っています。この人に核のボタンを持たせるのか!日本の野党と同じで、米国民主党も人材不足のようです。もし、バイデンが大統領になったら、米軍を動かすのはバイデンということです。

今ここでは、アメリカ史上最悪の不正選挙については触れません。新大統領の確定にはまだ時間がかかるでしょうが、事態が打開されるとも思えません。
しかし、返す返すも世界にとって最悪のことになってしまいそうです。

アメリカ国民の名誉の為に押さえておくべきは、トランプを支持する良識派もおよそ半分はいることです。民主主義の本質に沿って言えば、選挙でもって圧倒的多数派を得て決まることが望まれるようです。数の多少で決めることが本質ではない、と。私らはいつの間にか多数決さえすれば民主主義と思っていませんか?

日米ともメインストリームメディアは、トランプ大統領をまるで奇人変人のように報道しています。つまり、地上波放送や大手新聞報道にしか触れない人は、今の状況を正しく捉えようがない、ということです。

アメリカが中国のヤバさに気づいたのは2015年、マイケル・ヘルズベリー氏が覚醒したことから始まったと言われています。今や、米国上院下院、そして政界財界から国民に至るまで、全員一致して反中国に固まったといわれます。その意味ではバイデンの方が米国の考えを出しやすいという見方もあります。しかし、これだけ親中派では、というより、これだけ中国の賄賂に浸かった人ではさすがに楽観できない、ということです。サイレント・インベージョンがアメリカにも及んでいることは、自明のことです。中国は最悪の国です。正確には中国共産党が最悪なのです。
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日本もバカだった

1989年天安門事件を起こした悪辣、極悪非道、反社の中国共産党を、何もなかったかのように世界に呼び戻してしまった、日本の大チョンボは、世界から糾弾されてしかるべきでしょう。なんという御花畑の国であることか。このおよそ30年の間に中国の経済成長に加担してしまいました。日本は自分で自分の首を絞めてしまったということです。その上でさらに習近平国賓で招くなどとは、極東に咲いた御花畑国家などというものではなく、世界平和にとってのガン国家でしかあり得ません。

今、中国が牙を剥き出しにして世界を蹂躙しようとしている矢先に、わが国家の危機においても「カエルの楽園」状態を決め込んでいる与野党の政治家、WGIPの洗脳が未だに解けない東大を中心にした学者連中、憲法を守りさえすれば平和が保たれると考える未熟な日弁連弁護士、PLの黒字化だけが規範の経済人・・・。いやいや、デュープスの先生たちの教育に染まって、現状維持であれば日本に何も問題はないと思い込まされている、日本国民こそアホというべきか。そんな国民や、思考力も気概も国家観もない野党議院を牛耳っているマスコミ。この二千年続く皇統の価値をわからず放擲しようとする日本人たる魂を失った人々・・・。

この危機的世界状勢下において、日米の紐帯に、今大きな変化の可能性が生じているのではないか、それが、米国大統領選のもたらしている意味です。
すでに中国の横暴が具体的に顕著化しはじめています。香港は終わりました(許し難いことです)。次は台湾、尖閣、そして沖縄も中国の掌中にあると言われています。

親中派の米国大統領が誕生仕掛かっている今、日米安保条約に質的変化が起きる可能性がある、と見るのは当然のことです。日本に道は一体残されているのか、そういう状況ではないのでしょうか。

すべりまくる松本人志

松本人志がテレビ番組中で、トランプが圧倒的多数で再選されなかったのは国民に支持されていない結果だという趣旨の発言をしています。今やこういうコメントは有害でしかありません。笑いがあれば楽しく暮らせるというのは、国家の平和が基礎にあればこその話です。分断されている大国の、世界の政治力学的視点の欠落した、脳天気な日本人の発言に過ぎません。公共の場で発言の機会があることと、それがそれなりの的を射た発言になるかは、まったく別のことであり、笑いのプロがアメリカを語るには勉強が足りないんじゃないの、ということに尽きます。この人、夏にも、戦闘機一台買うのをやめて
防災対策に回せ発言をしたことは記憶に新しい。これが、お里が知れるってことです。防災が不可欠は自明といえど、平和は只で買えるものではなく、中国のミサイルが日本を射程に入れている事実とどう対峙するのか。タレントや芸人をコメンテーターとしてバラエティをまぶした似非報道番組は、本質から眼をそらすことに加担しています。それが、左傾化したTV局の意図でしょう。かくして、裸の王様は作られたということになります。
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安倍首相が菅首相に変わり日米豪印のクワッドが推進される動きは望ましいことですが、新首相の国家観が今一つ見えてきていません。官房長官の時にアイヌ新法に関わり、ウポポイにも出向いている人を安心して見てはいられません。あまりクローズアップされていませんが、ジャーリストの大高未貴氏が菅氏にインタビューし、アイヌを喧伝する輩とチュチェ思想の結びつきについて、彼の「認識ない」という答えを引き出しています。こうした事実も心配の種でしかありません。

しかし、ここで冷静さを取り戻してみれば、私の見方はバイデンの力を大きく見すぎているかもしれません。トランプ大統領のようにはリーダーシップを発揮できないとすれば、むしろ側近が水を得た魚のように振る舞い、バイデンを動かすことも考えられます。民主党内でも、バイデン要注意論があるようですし。

確かに、すでにアメリカ議会は反中で結託したと言われています。上院において共和党議席数が民主党を上回りそうだということも、幸いです。

日本は一人立ちできるか

安倍前首相がトランプ大統領と非常にうまくつきあい、日本の国際的存在感を高めたわけですが、今後もこのような同質の関係性を期待することは、意味がないでしょう。安部首相の力量以外に、その前提には日米安保条約があったからと思われます。バイデンも議院としてのキャリアがあるし、日本の首相の言うことに易々と耳を貸さないかもしれません。頑固じじい同士でパーソナリティを発揮することを考えるより、日米安保を背景に一国の代表者として振る舞う方が現実的であり、側近たちもそのようにもっていくのではないか、という可能性に期待する識者の見方は説得力があるし、そこにわれわれ庶民の期待も重なります。

バイデン勝利という憂鬱から一歩引き、冷静に視界を見渡せば、新たなパースペクティブも存在しているように感じられてきます。
4年前のアメリカ大統領選結果のサプライズと同時に、そこに予想ゲームのクローズアップがあった、と捉えることができます。つまり、少数派の的中者が脚光を浴びました。確かに彼らはアメリカ通の専門家たちでした。
しかし、今回彼らはみごとにはずしています。今となっては、世界平和をトランプ一人の力に頼り過ぎた結果ではないか、とも思えます。確かにトランプの功績は大きい。しかし、バイデン側の不正選挙の糾弾に足下をすくわれ、全体的なパワーバランス変化の有無を見落としているのでは、という気もしてきます。私も少しもバイデンでいいとは思えませんが、少し思考を変化させる必要が生じている事態かもしれません。

アメリカ大統領選に眼を奪われているうちに、地球を一周してわが日本国にもどってきます。そうです問題はこの国のありかたです。
自立した主体的な安全保障の思想を持てるか、戦後75年、三島由紀夫没後50年、ここから日本は本当に一人立ちできるか。日本の主体性をもって、バイデンに伍していけるか、ということです。特にクワッドについてはそこが問われるところで、日本のリーダーシップが鍵になってくるようです。
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日本人は自虐史観に陥っている人と、平和と水は只と思い込んでいる人が多く、憲法を変えることは難しいのでは、と思ってしまいます。ほんと、ここに帰着します。これからの子孫に平和で自由な国を残せるのか。日米安保条約はフル活用しなければならないが、アメリカ頼みでは話にならず、丸腰で他国に分割統治されるのを待つだけでいいのか、というところにきています。50年前に三島由紀夫が心配した通りになっているではないか。これから50年後、この国は存在しているのか。本日の日本はあっても、明日の日本はないかもしれない。
今、われわれはトランプに頼らずともアメリカとはきっちり対峙し、この皇紀2680年という真の民主主義国家を堅持する気概をもたなければならない時です。そう考えた時に、憲法の見直しも自然に視野に入るし、口を開けてミサイルの飛来を見ているわけにはいかないのです。
一度も憲法に触ったことがなく、正規軍もなく、世界基準では、一人前の先進国家とは言えないでしょう。

マッカーサーは日本人は12歳だと語ったらしいですが、今なお幼児化進行中です。丸山真男加藤周一大江健三郎村上春樹といった認知症インテリから、今日もディーン&デルーカを持ってスタバでお茶する花子さんたちに至るまで、日本弱体化政策は効いています。いわば、アメリカには、ソフトに犯され気持ちよくなっており、ゴロツキ中国には凄まれても話し合いましょう、と腰砕けになっているではないですか。

本日の地方は大甘です

どこかの自治体が自衛隊員募集に協力しない不届きがありましたが、私は、国防に関しては地方自治体の協力体制を法制化すべきだと思います。表玄関だけセコムがあっても、台所口から強盗さんいらっしゃいでは話になりません。
その意味では特に、横須賀、佐世保、三沢等々基地のある自治体は、自衛隊員の採用活動、自衛隊員をリスペクトする文化の啓蒙・推進は自治体の意志として行なうべきだし、そうした動きは国政と、法整備含めて連携すべきだと、素人考えながら思います。地方自治の法と狭いエリアの枠内で、漫然と議会ごっこをすればいい時代は終わっています。国のことは国に任せればいいでは済まない。何か新たな動きが必要ではないでしょうか。
国がどうするかではなく、自治体自らの意志が必要だし、アメリカがどう出るかではなく、日本がどうしたいか、に尽きる。世界は今、待ったなしの状態です。特に、中国は、ならず者であり、放置すればわれわれは平和も自由もない、ウイグルチベットのように弾圧され、文化を奪われ、すなわち、それは一国の死を意味します。「文化を踏みにじられることを侵略という」とは、確かに学校でならいました。

この国体を守り、日本を日本として維持するには、
今、目覚めなければならない、そういうところにきています。★

*注
ディーン&デルーカは元は米国企業として始まったようですが、今は純粋に日本法人になっているようです。
スタバも日本法人がやっているわけですが、アメリカのスタバもあります。それに対してアメリカのィーン&デルーカは今年2020年に経営破綻しているようです。