福田和也

なぜ、その本は読まれるのか

─ その価値について検証してみる今回は6冊の本を採り上げます。その本の紹介目的ではなく、また書評をしようとしているわけでもありません。そもそも、なぜその本が買われ、読まれるか、そこが気になっています。それを明らかにする方法としては、自分の書物…

「上から目線」と文芸批評

小説を読んだ時、特に文庫本の巻末には解説が載っていて、これが結構楽しみでした。作家が構築した小説世界をどのように意義づけてくれるのか、自分の読解力では気がつかないどんな深い意味があるのか、自分がいいと思った箇所を解説者も取り上げるかなど、…